梅雨のじめじめで湿気に悩まされる時期、錆(サビ)の対策はしていますか?
今回は「防錆(ぼうせい)」についてご紹介します。
▼▼目次▼▼
1、錆の発生と原因
2、錆が発生することで起こるリスク
3、防錆対策方法
4、パッケージ・ラボの防錆対策事例
5、まとめ
そもそも錆とは、金属が酸化することによって生じる腐食の一種です。
①水分(湿気):水は酸化反応を促進し、金属表面に水が存在すると、酸化が進みやすくなります。
②酸素:空気中の酸素が金属と反応して酸化物を形成します。
③電解質:塩や酸などの電解質が存在すると、錆の進行は早まります。
①環境要因
・湿度が高い環境
・塩分:海岸地域、冬季に道路に撒かれる塩
・酸性雨:工業地帯や都市部
②金属の種類と状態
金属の種類によって、錆びやすい素材・錆びにくい素材があります。
また、塗装や防錆処理がされていない金属は錆びやすくなります。表面に傷やひびがあると、そこから水分や酸素が浸透しやすくなり、錆が発生するリスクがあるため注意が必要です。
以下の表の通り、イオン化傾向が大きい金属ほど錆びやすく、小さいほど錆びにくくなります。
錆は金属の表面から内部に向かって進行し、素材自体を弱体化させてしまいます。錆が進行することで、重大な事故や崩壊のリスクが高まります。
機械不全や工具、配管などが錆びると正常な機能が果たせなくなることがあります。錆が進行することで、修理や交換が必要となり、コストがかかるリスクがあります。生産設備の錆による故障や機能不全が生産性に影響を与え、経済的損失をもたらす場合もあります。
例)錆びたボルトやナットは回らなくなる、錆びた配管は漏れや破裂の原因になる。
錆びた金属片や工具は鋭利になりやすいため、怪我をするリスクが高まります。錆びた水道管から供給される水は鉄分が多くなり、飲料水の品質低下にもつながります。また、錆びた金属が劣化して土壌や水中に溶出することで、環境汚染の原因となることがあります。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、錆びの早期発見と適切な防錆対策が必要となります。
金属の表面に防錆塗料を塗り、水分や酸素の接触を防ぎます。また、防錆油等を塗布する場合もあります。
亜鉛、ニッケル、クロム、アルミニウムなど、錆びにくい金属でコーティングする方法です。
金属の塗装やメッキ以外に、気化性の防錆フィルムや防錆紙といった包装資材を使用することで錆を防ぐことも可能です。
近年、金属製品において防錆油の使用が問題となっています。防錆油を使用することで、拭き取り作業の人的負担、作業環境の悪化、輸出に関しての環境調査など多方面に影響があります。
そこで、当社では気化性防錆フィルムをご提案いたします。気化性防錆の特徴は、常温で気化して金属表面に吸着することで錆を抑制することができます。また、保管中に侵入してくる水分にも有効です。気化性防錆フィルムに包むだけで防錆対策になります。当社では平袋、角底袋、シートなど様々な形状に加工が可能です。フィルム以外にも、防錆紙の取り扱いもございます。
金属の材質や、使用する環境条件(国内輸送・海外出荷など)によってご提案する材質が異なりますので、まずは当社へご相談ください。
錆が発生することで、とても重大なリスクに繋がるということがわかりました。さまざまな対策がある中で、防錆フィルムや防錆紙はとても簡便的であり、比較的安価で、環境への負荷も高くありません。あらためて、製品の保管・輸送環境を見直してみてはいかがでしょうか。大切な製品を守る防錆対策として、ぜひ当社にご相談ください。