導電袋は、ポリエチレン樹脂にカーボン(炭素粒子)を均一に練り込むことで、極めて高い導電性を持たせた梱包材です。表面抵抗値が非常に低く設定されており、袋全体が電気を通す性質を持つため、静電気を瞬時に逃がすことが可能です。また、カーボンによる遮光性も備えており、光を嫌う部品の保管にも適しています。界面活性剤に頼らず、カーボンという物理的な導電経路を利用しているため、湿度の変化に左右されず、半永久的にその性能を維持できるのが最大の特徴です。
今回導入いただいたお客様は、爆発の危険性がある粉体(薬品・化学原料)や、極めて静電気に敏感な半導体ウェハー関連部品を扱われていました。 従来の帯電防止袋では、摩擦によって発生したわずかな静電気でも、放電(スパーク)が発生した際に引火や製品破壊につながる恐れがありました。また、一般的な透明の帯電防止袋は経時変化や乾燥によって抵抗値が上昇するリスクがあり、安全基準の厳しい製造現場において、より確実で強力な「アース(接地)効果」を持つ梱包材が求められていました。特に、粉体が付着して袋の口が閉じにくくなることや、静電気で粉が舞い上がる作業性の悪さも大きな課題となっていました。
極めて高い安全性が求められる工程に対し、電気を瞬時に逃がす「導電袋」への切り替えをご提案いたしました。 フィルム全体に導電ネットワークが形成されているため、アースを取ることで袋に溜まった静電気を即座にゼロにすることができます。これにより、粉体の吸着を完全に防ぐとともに、スパークによる引火リスクを徹底的に排除しました。
導電袋の導入により、静電気トラブルに起因する事故のリスクが解消され、現場の安全性が飛躍的に向上しました。 特に粉体を取り扱う工程では、袋の内壁への粉付着がなくなったことで、原料のロスが削減されるとともに、計量・充填作業のスピードが大幅に改善されました。さらに、湿度に関係なく常に一定の低い抵抗値を維持できるため、年間を通じた品質管理が容易になり、社内の安全基準を高い水準でクリアすることが可能となりました。静電気対策において「絶対に放電を許さない」という厳しい要求に応える、信頼性の高いソリューションとなりました。
表面抵抗値:10⁴Ω以下
サイズ:厚み 30µ ~ 100μ、幅 70mm ~ 1050mm
※厚みと幅の組み合わせによって、製造できないサイズがございます。