
全国各地で線状降水帯が相次いで発生し、記録的な豪雨による冠水や浸水、物流網の寸断など甚大な被害が報告されました。近年、局地的な集中豪雨は「想定外」ではなく「毎年のリスク」となりつつあります。
製品や資材の保管、機械設備の保護など、製造現場における水害対策は待ったなしの課題です。
「土のうや専用の止水板の用意が間に合わない」「倉庫内への吹き込み・浸水を今すぐ防ぎたい」
――そんな緊急時に頼りになるのが、普段現場で使っている「包装資材」です。
今回は、工場や倉庫に常備されている定番の包装資材を活用した、実践的な豪雨・浸水対策テクニックをご紹介します。
▼ 目次
2. ストレッチフィルム+ポリエチレンシートでパレット浸水を防ぐ
土のうの代わりに最も素早く作れるのが、水を入れたポリ袋を活用する「水のう(すいのう)」です。
作り方:
1. 45〜70L程度の厚手ポリ袋(できれば0.04mm以上の高強度タイプ)を二重にし、
半分程度まで水を入れて口を固く縛ります。
2. 出入口やシャッターの隙間、排水口の上に隙間なく並べます。
段ボールと組み合わせて強度UP!
段ボール箱の中に二重にしたポリ袋を入れ、箱の中で水を入れて口を縛ります。四角いブロック状になるため積み重ねやすく、水圧で転がってしまうのを防止できます。

床上浸水や雨漏り・吹き込みで被害を受けるのが、パレットの「最上段(雨漏り・吹き込み)」と「最下段(水跳ね・浸水)」です。パレットのフォーク穴を塞がずに、上下からの水を完全防御する2つのアプローチを解説します。
作業手順:
①底面:パレット天面に、パレットより一回り大きい「厚手ポリエチレンシート(または大型ポリ袋を切り開いたもの)」をあらかじめ敷き、その上に通常通り製品を積載します。余った四方を立ち上げて最下段の段ボール側面に沿わせます。
②天面: 積み上げた荷物の最上面にもポリエチレンシートを1枚被せ、四方を側面に折り下げます。
③側面巻き: 上下のシートの折り返し部分を巻き込むように、外側からストレッチフィルムを通常通り巻いて一体化させます。

粘着テープ(布テープや養生テープ)は、水の浸入口を塞ぐシーリング材として、また暴風対策として重宝します。
・搬入口・サッシの目張り
シャッターのサイドレール、ドアの隙間、換気扇の吸気口など、わずかな隙間も強風時には大量の雨水を吸い込みます。外側・内側から隙間をテープで塞ぐことで、吹き込みを最小限に抑えられます。
※剥がす際の糊残りを考慮し、用途に応じて布テープと養生テープを使い分けましょう。
・窓ガラスの養生・飛散防止
豪雨に伴う突風や飛来物によるガラス破損を防ぐため、窓ガラスの内側に「米」の字を書くようにテープを貼り、破片の飛び散りを防ぎます。

豪雨時は強風を伴うことが多く、敷地内が冠水した場合には「水に浮いた資材が流される」危険性があります。
屋外に仮置きしている空の木製・プラスチックパレット、空ドラム缶、コンテナなどは、水が上がると簡単に浮き上がり、周囲の設備や車両を破損させる可能性があります。
そこで、PPバンドや結束紐を用いて、柱やアンカー、頑丈なフェンスに複数箇所でしっかり縛り付けておくことが重要です。

土のう袋や止水板といった専門の防災設備を揃えておくことは理想的ですが、急激に発達する線状降水帯に対しては、「今ある資材でどこまで迅速に初動対応できるか」が生死を分けます。
今回ご紹介したポリ袋、段ボール、ストレッチフィルム、テープ、紐類は、平時はもちろん、有事の際にも最前線の「防護資材」に早変わりします。
・台風・大雨のシーズン前に、包装資材の安全在庫を少し多めに確保しておく
・破れにくい「厚手ポリ袋」や「ストレッチフィルム」を常備しておく
これだけでも、工場・倉庫の浸水被害・納期遅延リスクを大きく抑えるBCP(事業継続計画)の一環となります。貴社の現場でも、大雨への備えとして包装資材のストック状況をぜひ一度ご確認ください。
弊社では、緊急時の水のうにも使える重量物用・高強度ポリ袋や、ストレッチフィルム、PPバンド等の各種資材を取り扱っております。サンプルのご依頼や現場の梱包のお困りごとがありましたら、ぜひお問合せください。